戸締りよーし

日々低空飛行でも気にしない。できることからやっていきます。

はじめての家出(長男編)

午後7時。

 

風呂に入らないと意地をはる長男の足を引っ張って無理やり風呂場に連れて行った。

 

それが本当に嫌だったのだろう。

 

「オレ、出て行く!」といって、玄関の鍵を自分で開けて、外に飛び出した。


まさか本当に出て行くとは思っていなかったので、あわてて追っかけると、玄関を出てすぐのところにはだしのまま立っていた。

 

外はまっくらだったので怖気づいたのかもしれない。
とりあえず、ほっとする。

 

この時点でもう私は負けを認めざるを得ず、普通に諭せばよかったのだが、
先ほどの勢いもあり、つい同じ口調で叱ってしまった。

 

捕まえようと手を伸ばしたら、再び飛び出す長男。

 

我が家はたまに迷い込んだ車を除いて、近隣住民しか利用しない道路なので、車の心配はなかったが暗闇に変質者が紛れ込んでいるかもしれない。

 

急いで追いかけると5メートルほど離れた電信柱のところでじっとしていた。

 

アスファルトを素足で歩いたので、痛かったのかもしれない。

思いのほかひんやりした道路やいつもと違う雰囲気に怖気づいたのだろう。

 

無理やりやってごめんねと伝え、久しぶりに彼を抱えて自宅に帰った。

それですっきりしたのか、彼は意外とあっさり風呂に入った。


■初めての家出
自宅からの距離:5メートル
家出した時間 :3分

 

確実に成長していることを痛感します。
大人げなかった父親の反省を意味をこめて。

 

家出のすすめ (角川文庫)

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