ツバメの巣立ち
とうとうその日がやってきました。
先日保護をしたツバメ(ピーちゃん:命名長女)の旅立ちです。
体もずいぶん大きくなり、数日前から羽を広げてパタパタさせるようになってきたので、思い切って外に出してみました。
あまりの明るさに、はじめは驚いた様子でしたが、すぐにあたりを飛んでいた虫を目で追うようになり、何かのはずみで1メートルくらい先の物干し竿へ飛び移りました。
「すごい、飛んだよ!」と子供達も喜んでいたのですが、ピーちゃんも少し驚いた様子。
そうこうしているうちに、仲間のツバメたちが集まってきて何やら騒ぎ始めました。
おそらくですが、ピーちゃんの両親や兄弟達でしょう。
調べたところによると、ツバメは巣立ちした後しばらく巣の周辺で暮らすらしいのです。私からみたらどのツバメも同じに見えますが、自分の家族はきちんとわかるものなのでしょう。
野生に戻れるか少し心配だったのですが、一家がどこかへ飛び去る前に間に合ってよかった。これで狩りの仕方も教えてもらえるでしょう。
兄弟のうちの1匹は人間が怖くないのか、私たちのすぐそばまで寄ってきてピーちゃんをせかし始めました。
それに従うように、大空へ飛び立つツバメ。
こちらを振り返ることもなく仲間と合流し、それっきり、我が家に帰ってくることはありませんでした。
今は家の近くの電線にみんなでよくやすんでいます。他のツバメと比べて一回り体が小さいので遠目でもよくわかります。
ツバメは来年も同じところに巣をかける傾向があるそうですが、大きくなった姿を見ても多分わからないだろうな。
連日の虫取りからは解放されてうれしい反面、あのかわいい鳴き声が聞こえなくなると思うと少し寂しいです。
あ、そういえばこの2週間で少しスリムになったんでした。
虫を求めて、そこいら中を歩き回ったのが良かったのかもしれません。
もしやこれがツバメの恩返し?
2週間という短い期間でしたが、とても貴重な体験ができました。