ツバメのうた(燕の詩)
子供たちが何やら騒いでいるので、話を聞いてみると、玄関にツバメの赤ちゃんが落ちているらしい。
先日、ツバメ達が飛び立ったばかりだが?と思ったが、どうやら他の兄弟に踏みつけられてろくに餌がもらえず、取り残されてしまったらしい。
近づいて確認したところ、毛は半分くらい抜け落ちて、体もヘロヘロ。まもなく息絶えそうという感じだった。
ツバメは保護しないほうがいいと、小さいころに両親から教えてもらっていたので、「かわいそうだけど、自然のままにしておこう」と子供たちに話したのだが、見捨てないでと涙を流して頼むので、とりあえずいったん保護。
適当なダンボールにティシュペーパーを敷き詰め、その上にそっと置いてやると弱々しい声で鳴き始めた。
とりあえず、何か食べさせてやろうとGoogleで調べて、ミルワームを買いに行く。
子供達がちょっと気持ち悪いと言っていたが、私は結構平気なので割りばしでつまんでツバメの口元に持っていくものの、なかなか口をあけてくれない。
こんな時は、腰を据えてこんくらべだ。
お前たちも、言うこと聞かないことがあってその時もこんな感じでこんくらべをしたんだと話しながら待つこと2時間(ほんとうに長かった。。。)
やっと口をあけてくれました。
ミルワームを6匹たいらげたところで、満足したのか口をあけなくなりました。
この隙にピーちゃん(命名:長女)を迎え入れる準備をと思い、いろいろと調べてみると、どうやらツバメなどの野鳥を保護するのはNGということがわかりました。
そ、そんな。
いや、NGなのは分かった。だけども私はこの命を見捨てることはできない!
と、ドラマの主人公にでもなったつもりで、意思を固め、虫網をもって太陽の下へ。
5時間走り回って、バッタ4匹、トンボ1匹、ミツバチ2匹、アブ2匹でもうおじさんはへとへとです。
だって、子供たちは虫が苦手といって付き合わないし触ろうともしないんですから。
ええ、ひどすぎます。
親ツバメは毎日こんな苦労しているのか。そして同時に4~6匹育てるなんて信じられない。
練り餌でも大丈夫らしいので、明日からはそれをメインにしないとこちらが死んでしまいます。
長期戦になりそうなので、いったん市役所に伝えておくかな。
さすがにすぐに野に話せとは言わないと思いますが。
仕事から帰ってからの楽しみがまた一つ増えそうです。
涙もろい子供達だから、お別れの時は泣くんだろうな。
ツバメの話を描いていると、白居易の『燕の詩』を思いだしました。
この詩は泣きそうになるから困る。